正体不明の



生理痛といえば

初めて「生理の前後は感情が不安定になる」というのを知ったのがかなり遅く、20歳の時だった。

バイト先の店長が、今では女子の10割が言ったことのあるであろう「生理前だからさ~、イライラするよね。」というのを聞いて「え!?」となった。

自分にたまにやってくる、何もかもが嫌で嫌で仕方がないひどい落ち込み(当時の友人曰く、消える直前のろうそくの火みたいな状態)って生理が原因だったの?

早く誰か教えてよ~、なんだ~!!っていろんなことに納得した。

分かったところでコントロールできるようになるわけでもなく、感情には相当振り回されたけれど、原因がはっきりしているだけで「ああ、これは違うところからやってきているものなんだ。」と思える、それは大きい。

ペストも、初めは神の罰とされていて、どんどん死者が増えていったけど、「ウィルス」というものが発見されて新聞に載り、みんなが「神の罰ではなく細菌だったのか!」と認識し、手洗いやうがいをするようになって死者は一気に減ったとか。
(これは聞いた話なので事実かどうかは不明)

どんなことでも原因がわかれば対処法が分かるもの、対処法が分からなくても「何かわからないもの」よりも正体が分かった方がずっといい。

さて、そうはなかなかいかないのが感情。

と思うけど、感情も超客観的になって見てみたら、その感情の中のいくつかの感情、そしてそれぞれがどこに繋がってるか、なんとなく見えてきませんか?

自分の頭の中で考えているから、勝手にシャットダウンしたり、実は気づいていることでも自分が傷つくのを恐れて気づかないふりをしていることも多々。

さらに自分で考えているからといって、それが自分の考えではないことも多い。

「自分は自分のことを一番よく知っている」と思っているかもしれないけど、人から言われて気づくことって本当に多い、というかほとんどそう。

仏教では感情を「生理反応」と定義しているそうで、人間の心は常に反応するもの、つまり煩悩と呼ばれるものなのだとか。

私たちが煩悩を捨てるには何度か生まれ変わらなければいけないと思うけど、生理反応として理解することがまず大きな助けになるのかもしれない。

しかも!面白いことに仏教や哲学や脳科学、どんな文章を読んでみても、ネガティブな感情って「承認欲求」から生まれているって書いてあるんですよ!

私は別に認められたくない、人から評価されたいなんて思ってない、と思っていても、みんな心の中では承認欲求に踊らされているんです。

それから逃れるには、突出した精神力で「確立した自己」を持つか、自分の中に引きこもるか、しかなくて、その間にいる人たちはみんな、承認欲求を気にしながら、自己実現を目指して、負の感情と戦って右往左往しているのだとか。

そしてネガティブな感情自体に良い、悪いはなくて、そこから派生する行動だけに良い、悪いがある。

つまり、好きな男の子を友人に奪われた、悔しくて彼女を憎む、までは負の感情。

そこから、「絶対キレイになってやる!」というおなじみのセリフを叫んですごくキレイになったら、これはもはや成功。

悔しくて許せない、と彼女または彼を貶めるような行動をしたら、それは悪、ということ。

だからネガティブな感情を持つ自分を嫌いになる必要もないし、そもそも「ネガティブ」と呼ぶ理由もない、と。

あー、人間って、感情っておもしろい!!!

これを書きながらいろんな文献読んだりして、さらにいろんな発見があって、この気持ちになった。

ネガティブな気持ちになった時に「わー、承認欲求~」って顔を赤らめてみたら冷静になれそうです。

哲学家でも悟り人でもないので、オチはなし、まだ日々探検中です。


コメント

人気の投稿