なぜこの時期にタイに行くのか。


 

今日は隔離3日目(2/6)、隔離が終わるのが2/19なので、日にちをカウントするのはやめた。


さて。


こんな大変な時期になぜ行こうと思ったのか。


タイが好きだから。


それだけだったらこの状況では行くことは選ばないだろうな。


費用がかかるというのもあるけれど、世界中の状況が変わっていく中で、急に行けなくなる可能性もあるし、身近な人が感染する可能性もあるだろうし、帰国のことも含めていろんな責任が伴う。


仕事で行っても同じことだし、もちろん責任持って行動しているけれど、自分自身を突き動かすものが違うのだと思う。


改めて、こんな大変な時期になぜ行こうと思ったのか。


私の場合、お店(実店舗)を持っていないので、在庫というものがまずない。


*ありがたいことにいつも完売するので、すごく売れている、と思っている方もたくさんいると思いますが、実際は販売しているものの数がとても少ないのです。


そのため、仕入れ先をひとつも持っていないので、日本にいながらリモートで購入する、その仕入れ先が存在しない。


実店舗があると、どうしても商品量が多くなるので、買い付け以外の仕入れ先を国内外に持つ場合が多いと思うのですが、私の場合は製作している服やバッグ以外はほぼ100%が現地で自分で探したもの。


LINEを交換してオーダーしてね、といろんなお店で言われるのですが、私は一切してませんでした。


なぜかと言うと、必要以上に仲良くなると、欲しくないものまで、日本人特有の「買ってあげた方がいいかな。」という気持ちで買うのが嫌なので。


そんなわけで、去年の2月に多めに買い付けたものとオーダーしたもの、プラス少しだけ現地から送ってもらったものでなんとか1年を乗り越えたけれど、年明けにマスクを販売して、在庫は本当に文字通りのゼロに。



日本国内で作れるものを考えてみたり、国内でセレクトをする可能性もあるのかと思ってみたりもしたけれど、1年間の引きこもり生活の中でネットを見る時間が増え、「物を売ること」についてすごく考え、生活の糧として無理矢理販売する物を作ることが果たして必要なのかとぐるぐる思考そしてやめた。


「物を売る」ことについては、未だに答えは出ていないけれど、この1年で意識がかなり変わり、きっと買うものにも影響していくのだろうな、と。


なので、今回のタイであまり買い付けができなかったとしても(これまではそれを不安に思っていたけれど)それに対する不安はないし、何か違う得るものや発見があるという直感がある。


大きな費用と引き換えに、売上を求めているというよりは、自分の気持ちの方向性を確かめに行きたかったのだと思う。


買い付けという仕事=自分だと思っていたから、一時期はアイデンティティ崩壊のような状態にもなったし、何もかもにやる気が起きなかったけれど、これからどんな風にタイと自分と仕事と関わっていくのか、現地に身を置いて考えてみたかった。


大好きな国で好きなものを探すことがいつしか仕事になって、年に3回タイに行くのが当たり前になり、それが現実的にできなくなって改めて、自分の中でタイのちょっとした風景…湿度のある空気やリズミカルな言葉、ざわざわとした町並みや花の鮮やかな色、影の濃さ、そういう小さなかけらのようなものが心の中にたくさん詰まっていて、それを心の底から追い求めていることに気がついた。


行かなくては、行って自分の身体で経験しなくては、そう思った。

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